さくさくのうつうつ

30代の会社員さくさくのうつになった話。

充実した休みにしようという試み

「休むのが仕事だよ」「何も考えずにゆっくり過ごして」

休みに入って皆からそう言われていたし、自分でも自分に言い聞かせていました。

ですが、仕事を突然抜けて皆に尻拭いをさせている最中にそんなふうに思うことは不可能でした。

何も考えないどころか、自分はなんて情けなくて迷惑をかけるやつなんだ、と自分を責めていたから、「せめてこのお休みの間にスキルアップして取り返さなくちゃ!充実した休みにしなくちゃダメだ!(焦)」という思いでいっぱいになっていました。

 

そこで色々と勉強をして仕事に生かせるようなことに取り組もう、と考えるようになりました。

ところが、ただでさえ集中力が続かないのでやり始めても長い時間続けていられないのです。そんな状況に直面して余計に焦る。→ちゃんとしなくちゃ→できない→焦る…

気ばかり焦って全然進まないのです。

 

「ただ寝ているだけの時間を作ってはいけない、充実した休みにしなくちゃ」

結局休みに入っても自分で自分を追い込んでいました。でもこれはしょうがない心の葛藤だと思います。そもそもこういう想いを抱きがちだからこそうつになったのだと思うし、突然自分の仕事を無責任に(そう思ってしまう)放り出した状態で何も気にせず休むことなんて不可能です。そういう想いからゆっくり休めない時があってもそれはしょうがないと今は思えます。この時が一番苦しかったです。

 

そんな思いを抱えながらしばらく苦しんでいたら、落ち込むようなことは考えずにゆっくり休める時が来ました。きっかけは新しい薬でした。

今までの苦しい気持ちとか申し訳ない気持ちがぐっと軽くなって「今は休もう」と思えるようになりました。

 

そして次のフェーズへ。

好きなことが楽しいと思えるようになってきました。申し訳ない気持ちは今もあるけれどそれで鬱々としてしまうことはなくなりました。

ぶつかった壁のこととか、それを乗り越えられなかったこととか、いろんなことに自分なりに「しょうがなかった」と思えたからというのもあります。「しょうがなかった」って思えるまでは本当に悲しかったし無力感でいっぱいでした。

でもどん底だったものが少しずつ上向いてきたように思います。

 

好きなことを楽しむ。

これってすごく簡単なようでうつになるとなかなかできないことです。楽しんでる場合じゃない、って自分を追い込んでいくので好きなことから出来なくなっていく。そうやってじわじわ楽しむ時間を削っていって、いつの間にか楽しみ方を忘れてしまっている状態がうつなのだと思いました。

充実した休みにしなくちゃって最初は焦っていたけど、今はそんな焦りはないです。どうせ元気でも充実した休みなんてそうそう出来ないし、充実感を感じられるようになるための遠回り中だと思うようにしました。

 

好きなことを楽しむ。それを思い出す時間。それが休職の時間なのだと思いました。

目一杯楽しむことができた時に、「充実してる!」って思えるんだろうなあ。